数学入門(文系)

英文科目名 担当 単位数 履修年度
Introduction to Mathematics 大谷紀子 2単位 4年(2006年度)後期
出席 試験
1回が授業内課題、他3回行った課題提出による 試験期間中に行う

【感想】

担当はアルゴリズム入門やその他多くの場面でお世話になった大谷先生。


東京工業大学工学部情報工学科卒業、同大学院理工学研究科情報工学専攻修士課程修了。
キャノン株式会社入社後、東京理科大学工学部経営工学科助手を経て現職。


永遠の19歳。誕生日には基数が増える。今年は何進法かしら…。後藤先生(情報探索入門参照)、土橋先生(ヒューマンネットワーク論、情報環境論人間コミュニケーション参照)とほぼ年は一緒。

ちなみに、メールでは「。」は「 . 」、「、」は「 , 」を使う。理系の人ってそういう文化があるのかも知れない。


さて、講義。

1年生の時に履修しなかったので4年生になって初履修。就活のSPIで数学が全く解けなかったのも理由の一つ。いや、あれは算数か…。


文系とあるが、成績表の表記は理系と変わらないのと、(「数学入門」とだけ表記)内容がこちらの方が圧倒的に簡単(らしい)のでほとんどこちらを選択する。あまり意味のないクラス分のやり方である。ちなみに、理系履修者は約50人、文系履修者は約400人。採点作業も大変だ…。


授業としてはシラバスにあるように、
数と方程式、1次関数、2次関数、3次関数、分数関数・無理関数、指数関数・対数関数、三角比、三角関数、数列、微分微分の応用、不定積分、定積分
と、高校の数学2Bの範囲を主に扱う。


数学を勉強するのは高2以来なので6年ぶり。(2浪して入学のため)ほとんど忘れていたので、授業を聞いていて懐かしさを覚えた。二次関数とかほとんど忘れてたし…。


大谷先生の説明を聞いていて本当におもしろかった。数学の解法を聞いて楽しいなんて思ったのは生まれてはじめてだったかもしれない。それだけ大谷先生の説明は鮮やかだった。


なお、授業の進めかたは極めてオーソドックス。概要説明、例題解説、課題(授業内または次授業まで)の流れ。

高校の数学の授業のハイライト、という表現がピッタリ。


まだ高校卒業してすぐの1年生か、または数学を勉強しなおしたい人には最適な講義だと思う。


【試験】

試験期間中に行う。持ち込みは全て可。

試験問題は

三次方程式が提示されており、それを因数分解し、増減表を書き、面積を求める問題、ある数が提示されていて、それが何桁の整数か証明する問題(ログを使う)、


小問をひたすら解答する問題(3-2iの共役複素数は何か、など5問)


ユーグリッドの互助法で2つの数字の最大公約数を求める問題


が出題された。


一応復習などはするのだが、6年も数学から遠ざかっていて、数学をほとんど高校で勉強していない人間には無理。

レポートなどは教科書などを用いながらなんとか解けるのだが、試験時間(60分)中にこれを解くのは不可能。


大多数の学生は余裕で解ける問題だと思う。特に高校時代に理系であれば瞬殺できる(と友人がいっていた)。


でも、数学入門で勉強する、その前提すらない学生(私)には無理。勉強時間が少ないのも確かなのだが、虚数と実数が何なのか分かってない時点でアウトな気がする。


私にはこの科目のような基本から勉強し、反復練習が必要な講義は無理であった。高校時代の不勉強があまりにもひどすぎる。

試験が終わった後、桐朋高校時代に戻って、勉強し直したいと思った。勉強していれば早慶上智、東大にも入れたかもしれない。当時、勉強していたらこの大学に入ってなかったのだが…。


勉強したほうが良かったのか悪かったのか、それは分からないが、過去を思い返させてくれたことに関して、この講義を履修した価値はあった。


不可だったけど。


なお、課題は所定の様式である

1.B5用紙1枚にまとめる.
2.表紙はつけない.
3.手書きで丁寧に書く.
4.先頭行に「数学入門第○回レポート」と表題をつけ,2行目に学科,学籍番号,氏名を明記する.
5.問題文は書かない.
6.どのように考えて答えを導いたのかがわかるように,説明文も添えて過程をしっかりと書く.

を守らないと即減点になる。例えば、4においては3行目に氏名を書いても、減点になる。答えがあっているか否かではなく、様式を守ってきちんと書いたかが重要なのだそう。