マネジメント入門
英文科目名 | 担当 | 単位数 | 履修年度 |
---|---|---|---|
Introduction to Management | 沼田潤 | 2単位 | 3年(2005年度)後期 |
出席 | 試験 |
---|---|
行わない | 試験期間中に行う |
【感想】
環境情報学(の一部)、経営計画担当の先生。詳細はそちらを参考に。あと2年で定年退職されるので、出講がなければ彼の講義が聞けるのは来年度(2006年度)までか。
講義開始時の「おぃ、うるせぇぞ。話すなら外行ってしゃべって、またしゃべり終わったら帰って来い」というセリフが聞けなくなるのは惜しい。
SONYの事業部長をやっていた人の話など滅多に聞けるものではない。沼田先生には文字通り「倒れるまで」武蔵工に残ってもらいたい。彼がいなくなることは武蔵工業大学環境情報学部の大きな損失である。
この講義、1年生開講科目であるが、1年の時は教職必修の教育とカウンセリング、2年の時は教育の方法と技術A、Environmentがかぶってしまったので受講できなかった。よって、3年になってやっと履修。長年の恋が実った感じである。
当然であるがまわりは1年生ばかりであった。少々気まずい。
授業であるが、「マネジメント入門」などという講義名はもったいない。
沼田潤の生きざま(人生論)
とした方がいい気がする。
マネジメント関係のスライドを元に、彼の長年の企業人経験を生かした話をしてくれるのである。実際、ソニーの子会社でこうやって仕事をした、など、研究のみで教授になった人には決してマネのできない講義である。
あの話し方といい、人柄といい、相当かっこいい。個人的にも大ファンなので最高の授業である。
ちなみに、本気でマネジメントを学びたい人は物足りなさが残る。あくまでも、「入門」であるから概要に終始するからである。これは沼田先生自身
社会に出たとき、ソフトランディングできるための内容にする
とおっしゃっていたので、仕方が無いことではある。
ただ、細かいそれは個人的に彼に学びを請いに行くべし。そんな小さなことより、沼田潤という人間に触れに行くことがこの講義の目的である。
この講義は、彼のファンであったり、企業人の話を聞きたい人、そういった人には強く履修を勧める。水曜日に最高の90分が待ち受けていることを約束する。
なお、途中で沼田研究室研究員の鵜飼さんという人が講義をする。彼はSONYのウォークマン開発に携わった人である。
彼の講義も普通に金を取られてもおかしくない内容であるので、興味のある人はそこだけモグりに行ってもよいと思う。ただ、この人がガムをクチャクチャしているのは気に障るのが残念。
【試験】
試験は鵜飼さんの授業を聞いたうえでの中間試験と、試験期間中に行うそれの2回。
中間試験は電卓、配布資料の持込可。
試験問題は
問1 武蔵商事の例
武蔵野商事の先月の売り上げは3000千円であった。
変動費が900千円、固定費が1500千円であったとすると、総費用、利益、限界利益、変動費比率、損益分岐点売上高(BEP売上高)はいくらか?
売上高 | 変動費 | 固定費 | 総費用 | 利益 | 限界利益 | 変動費比率 | BEP売上高 | |
問1 | 3000 | 900 | 1500 | ??% |
問2 武蔵商事の今月の売上高見込みは2割増加の3600千円である。
(1)変動費比率、固定費が問1と同じとすると、下表の各項目はいくらになるか?
(2)来月の売上高予想が2400千円に激減する。変動比率、固定費額は同一とすると、総費用、利益、限界利益、損益分岐点売上高(BEP売上高)はいくらか?
売上高 | 変動費 | 固定費 | 総費用 | 利益 | 限界利益 | 変動費比率 | BEP売上高 | |
問2(1) | 3600 | 1500 | ??% | |||||
問2(2) | 2400 | 1500 | ??% |
問3 中川製作所の例
中川製作所は固定費が武蔵商事より10%少ない。しかし、総費用(=変動費+固定費)が問1と変わらないとする。先月の売上高が3000千円あった。
利益、限界利益、変動費比率、損益分岐点売上高はいくらか?
売上高 | 変動費 | 固定費 | 総費用 | 利益 | 限界利益 | 変動費比率 | BEP売上高 | |
問3 | 3000 | 1350 | ??% |
問4
(1)中川製作所の今月の売上高は2割増になると込みまれた。
(2)中川製作所の来月の売上高は2割減になると見込まれる。
変動費比率と固定費が問3と同一とすると、変動費、総費用、利益、限界利益、損益分貴店売上高はそれぞれいくらになるか?
売上高 | 変動費 | 固定費 | 総費用 | 利益 | 限界利益 | 変動費比率 | BEP売上高 | |
問4(1) | 3600 | 1350 | ??% | |||||
問4(2) | 2400 | 1350 | ??% |
武蔵商事と中川製作所との比較
売上高 | 3000千円 | 3600千円 | 2400千円 | |
武蔵商事 | 利益 | |||
中川製作所 | 利益 |
好況に強い会社はどちらか、不況に強い会社はどちらか?
好況に強い会社 _________ 不況に強い会社__________
参考
*限界利益=売上高−変動費 *変動費比率=(変動費/売上高)×100
*BEP売上高=売上高×固定費/(売上高−変動費) *利益=限界利益−固定費
*損益分岐点比率=固定費/(売上高−変動費)=固定費/限界利益
であった。細かい数字は間違っている可能性があるので注意。鵜飼さんの授業を聞いていれば間違いなく解ける。受けなくても期末試験だけで単位は出るらしいが。
期末試験の事前案内は
・持ち込み不可
・電卓の持ち込みは可
・鵜飼さんの計算問題を復習すること
であった。実際の試験問題は
マネジメント、ポートフォリオマネジメントなどを穴埋め式で説明する問題と、中間試験とほぼ同じ形式の計算問題が出た。(ただし、参考式は書かれない)
であった。普通に授業を聞いていれば試験勉強無しでも何とかなる問題であった。
なお、試験中沼田先生が
授業を聞いていなくても、よく読めば解けます
とおっしゃっていた。
要するに穴埋めなので、日本語の問題なのだ。