教育とカウンセリング

英文科目名 担当 単位数 履修年度
Introduction to Counseling 高山緑 2単位 1年(2003年度)後期
出席 試験
2,3回に1度行う課題による 試験期間中に行う


【感想】

発達心理学Ⅰ発達心理学Ⅱと同じ高山先生による講義。詳細は発達心理学Ⅰで。

内容は、カウンセリングというものは何か、具体的にはスクールカウンセラーのありかたを説明してくれるものであった。

この授業の特筆すべき点はロールプレイやケーススタディなどを用いて生徒に、授業へ積極的に参加させる、というものである。他の授業ではこのような試みはほとんどないのでおもしろかった。

具体的に何をしたかというと、カウンセリングを行う上で必要な「傾聴」を実際にやってみる、が一例である。
まず、講義形式で傾聴とは何かを学ぶ。次に、具体的な手法をハンドアウトを用いて学ぶ。最後に、3,4人のグループを組んでロールプレイを行う。
ここではクライエント役、カウンセラー役、観察者役(客観的にカウンセリングのロールプレイを評価する役)に分かれる。

この講義で学んで一番印象に残っているのはヒトの話を、自分の意見などを交えないで聞くことは非常に難しいということである。
他の部分も発達心理学Ⅰと同様おもしろかったのだがそれが一番印象に残った。


【試験】

試験期間中に行う。持ち込みは不可。
問題は

問題1
・傾聴を妨げる、我々がよくする態度を挙げ、何故それが妨げているか説明せよ
・ロジャーズの傾聴に関する具体的な手法を3つあげ、それぞれについて説明せよ
フロイトの理論によると、何故心の病がするか説明し、さらに具体的にどのような技法を用いて心を分析するか説明せよ。

問題2
・教師とスクールカウンセラーの立場の違いについて説明し、それを認識するために具体的にどのようなことが必要か説明せよ
・児童期から青年期にかけておこる問題行動について2つ、具体的な例を挙げ、それぞれについて説明せよ

である。
ノートをしっかり理解し・暗記していないと解けない問題ばかりである。しかし、授業内容を理解しているかどうか判断するための見事な良問ばかりであり、
担当教授の力の入れ方がよくわかる講義・試験であることは間違いない。

もうこれで高山先生の授業は無いと思うと非常に残念である。もし今後機会があったら彼女の授業は絶対に履修しようと思った。