現代教師論

英文科目名 担当 単位数 履修年度
Teaching Profession 安田忠郎 2単位 1年(2003年度)後期
出席 試験
教授の気分によって3回ほど行った 最後の授業を利用して行う


【感想】

担当は安田忠郎という教授。星野仙一・前阪神タイガース監督に非常によく似ている(と思う)。わざわざ工学部から出張して講義をしにきてくれている。

講義内容はは理想の教師像を、現代の教師の歴史を踏まえつつ探る、というものである。

古くは江戸時代の寺子屋や私塾の存在から、明治以降の近代学校教育、戦後の日教組の存在などを踏まえ、彼なりの理想の教師像を伝える。ハンドアウトもしっかり資料として機能しているし、それぞれの話はおもしろい。

しかし、板書をしないため一瞬でも集中力を切らして話を聞かない状態をつくると即終了である。次の話題にうつるまで何を話しているのかサッパリわからなくなる。

あくまでもこの講義はシラバスにもあるように「生徒との対話」を重視している。これが成立するならば面白い授業であることは間違いない。

ただ、教育の思想と歴史Aの箇所でも述べたが、生徒との対話は日本の大学の特性上不可能である気がする。もちろん、それでも教授はそれを目指して努力せねばならない。

私としては理想の教師像とかはどうでもよかったが、またも講義のあり方という問題を直視させてくれる授業であったと思う。


【試験】

最後の授業を利用して行う。
試験問題は

①この授業における諸君の欠席回数は、何回であったか。また、この授業において、各自の出席・学習・理解程度に関わる自己点検・評価は、どのようなものか。
②この授業全般をとおして、諸君にとって最も印象・記憶に残る個別的なテーマないし論点を具体的に記述せよ。
③この授業全般に対する率直な感想:意見・希望等を述べよ。
④「七尺去って師の影を踏むべからず」という文書の歴史的・思想的な意味合いについて検討せよ。
⑤「教師=労働者」論の登場した歴史的な背景とその決定的な問題点について論述せよ。
⑥「教師=専門職」論の決定的な問題点について論述せよ。
⑦この授業全般を踏まえながら、諸君にとって、あるべき理想の教師とはどのようなものかについて考察せよ。この点、とくに諸君の教師観がこの授業を受ける前と後では、どのような変化を来たしたかを問題化すること。

であった。少なくともノートがないと書きにくい問題が多かったと思う。


【追記】

安田先生は昨年度(2005年度)から工学部長になり、この授業の担当から外れることになった。この授業が終わった後に学生と飲みに行ったりととても仲良くやる人だったので残念である。